化学的危害要因 ②ヒスタミン

こんにちは。
中央海産株式会社の高松です。
冷蔵・冷凍倉庫で、食品衛生事業を担当しています。
今回はヒスタミンの解説を行っていきます。

ヒスタミンはヒスタミン生成菌が作り出す

ヒスタミン食中毒は、鮮度の低い魚介類で発生することが多く、稀に味噌・醤油・チーズ・ワイン等でも起こることがあります。ヒスタミン生成菌が魚肉から作り出します。冷凍魚介類については、その解凍過程でも注意が必要になります。

アレルギー様食中毒症状を起こす

ヒスタミンは免疫系の細胞から分泌される物質でもあり、アレルギー反応を引き起こす性質があります。したがって摂取によりじんましん、呼吸困難、発熱、顔面の紅潮等が起きます(アレルギー様食中毒)。

HACCPでは化学的危害要因として扱う

先に説明したとおり、ヒスタミンはヒスタミン生成菌により作られますが、HACCPでは化学的危害要因として分類されます。ヒスタミンは熱安定性であり、一旦生成されると調理加熱では除去できません。したがってヒスタミン生成が疑われた場合、製品は再使用不可で、廃棄するしか方法がありません。