生物的危害要因 ⑫アニサキス

こんにちは。
中央海産株式会社の高松です。
冷蔵・冷凍倉庫で、食品衛生事業を担当しています。
今回はアニサキスの解説を行っていきます。

アニサキスは生物的危害要因!

アニサキスは菌ではありませんが、生物的危害要因に分類されます。イカ類や魚類(サバ・サケ・カツオ・サンマ等)の寄生虫で、生食により感染します。生きたアニサキスが消化管に潜り込むことにより起こり、胃や腸の激痛、嘔吐、下痢を引き起こします(アニサキス症)。基本内視鏡による手術で取り除いてもらうしかありません。腸の場合開腹手術になることもあります。

アニサキスアレルギーを発症してしまうことも…

一度寄生されてしまうと、アニサキスに対しアレルギーになってしまう人もいます。そうなると死んだ虫体でも発症することがあり、生食・加熱済にかかわらず魚介類全般に対する注意が必要になります。魚介類を摂取した際にじんましんが出る場合、アニサキスアレルギーである可能性があり、医療機関での受診が必要です。

冷凍で対処可能!

アニサキスは普段は内臓に寄生していますが、魚介類の死亡に伴い筋肉へ移動します。そのため、漁獲後速やかに内臓を除去するとある程度リスクを下げることができます。酸に抵抗性があるため、酢締め等の食酢での処理は効果がありません。一般に冷凍(-20℃・24時間以上)または加熱調理で防止します(70℃以上では瞬時)。注意すべき食材・食品は、新鮮な生の魚介類等です。