生物的危害要因 ⑩腸炎エルシニア



こんにちは。
中央海産株式会社の高松です。
冷蔵・冷凍倉庫で、食品衛生事業を担当しています。
今回は腸炎エルシニアの解説を行っていきます。

冷蔵庫での冷却が意味をなさない!

家畜のブタや野生の鹿が高率で保菌しています。潜伏期間2〜5日で、下痢・腹痛・発熱を引き起こします。この菌の際立つ特徴は増殖温度範囲の広さ(-2℃〜45℃)にあり、低温でもじわじわ増えていくため、冷蔵保存が菌の抑制につながりません。特に長期間冷蔵した豚肉は注意を要します。肉から出るドリップによる交差汚染も要注意です。
あまり事例が多い食中毒原因菌ではありませんが、豚肉などを扱う際には特に気をつける必要があります。
注意すべき食材・食品は、豚肉、豚レバー、野生の鹿肉等のジビエ肉です。