生物的危害要因 ⑪ノロウイルス-3

こんにちは。
中央海産株式会社の高松です。
冷蔵・冷凍倉庫で、食品衛生事業を担当しています。
今回もノロウイルスについて話をしていきます。

ノロウイルスは乾燥に強い!

ノロウイルスは乾燥にも強いので注意が必要です。ノロウイルス感染者が接触たところ、例えば机としましょう。そこにどれだけの時間ノロウイルスが残存すると思いますか?48時間は生存すると言われています。そのため、感染者からの爆発的な拡大が可能になってしまうのです。

ドアノブ等接触箇所はしっかり消毒!

感染者の糞便(ふんべん)1 gあたり10億個もの膨大なウイルス粒子が排出されます。100個で感染するとしても1000万人が感染する量となります。トイレでの排便後に手に付着し、手指を介して感染が広がります。トイレのドアノブや手洗い場の蛇口ハンドルも感染者が触れる可能性が高く、要注意です。厄介なことに、ノロウイルスに対しては消毒剤として一般的によく使われるエタノールが効きにくい問題があります。調理器具やトイレ等の消毒には次亜塩素酸が有効ですが、金属腐食性があり、大量の有機物がある場合効かない、手指には使えない等、様々な制約があります。

感染予防にはやっぱり手洗いが有効!

ノロウイルスによる食中毒の予防にはせっけん手洗いの励行(ウイルスを殺すのでなく洗い流す)、手袋の着用、体調が優れないとき(特に嘔吐や下痢の症状があるとき)は正直に申告して休む等、従業員の個人衛生管理が重要です。加熱による不活性化には85〜90℃、90秒間を要します。