生物的危害要因 ⑤リステリア・モノサイドゲネス-1

こんにちは。
中央海産株式会社の高松です。
冷蔵・冷凍倉庫で、食品衛生事業を担当しています。
今回はリステリア・モノサイトゲネスの解説を行っていきます。

低温でも増殖が可能!

土壌や環境水等自然界に多く存在する細菌で、低温(4℃)でも増殖するため、食品の低温保存が意味を為しません。感染すると高熱、倦怠感、頭痛等の一見インフルエンザに類似した症状を引き起こします。他に吐き気、意識障害、髄膜炎、敗血症、流産等も報告されていますが、胃腸炎症状はまれです。潜伏期間が2〜6週間と非常に長いため、原因食品の特定が極めて困難な特徴があります。

生存力が高く、対策方法は殺菌消毒がメイン!

また様々な環境でしぶとく生き残る性質があり、生産ライン(例えば調理機器やベルトコンベアー等)が汚染されていると食品接触面から入り込むこともあります。もし加熱過程の後に入り込んでしまうと、もはや感染を防ぐ方法がありません。基本として一般衛生管理を徹底する、特にサニテーション(清掃・殺菌・洗浄等)に力を入れることでリスクを下げるしかありません。
注意すべき食材・食品は、野菜、果物、肉、乳製品(特にソフトタイプのナチュラルチーズ類)等です。サラダ等で注意をしましょう。