認証の取得は先延ばしでもよいケース

こんにちは。
中央海産株式会社の高松です。
冷蔵・冷凍倉庫で、食品衛生事業を担当しています。

今回は認証の取得を先延ばしにする場合について解説していきます。前提条件として、HACCPやGAPの認証を取得しなくても、考え方を導入することは可能です。そのことを忘れず以下のポイントを考えてみてください。

・HACCP法制化に対応したいだけの場合

よく勘違いされているのですが、今回のHACCP法制化で認証の取得が求められているわけではありません。JFS-C規格が法制化と同様の水準の規格と設定されていますが、あくまで第三者認証でその確実性を高めるだけであり、取得が義務ではありませんので、その点は間違わないように注意してください。

・社内の業務改善を図りたい場合

ただ単に業務改善や作業の見える化に取り組むのであれば、認証取得は必要ないと考えています。取るではなく、やる衛生管理の重要性を意識したいところです。

・とりあえず認証の取得が必要だと勘違いしている場合

よくあるのが、やっぱりグローバルGAPでしょ!というように、印象だけで取り組み始めてしまうことです。必ずしも必要ではない状況を加味したうえで、必要性を考える必要があります。

・既存顧客から認証取得を求められていない場合

今のところ取引先から認証の取得を求められていないのであれば、認証取得までいかなくともいいかと思います。しかし、取引先にできるだけ安全・安心な食品を提供するため、いつでも問い合わせに答えられるような帳票管理を実践しておく必要があります。

・設備投資がなかなかできない場合

認証取得を行うとなると、例えばパーテーションの設置や空気の流入管理などで、大幅な設備投資が必要となることがあります。その予算が確保できない場合は、ひとまずできることからはじめ、大幅な設備更新を先延ばしにし、しかるべきタイミングの時に一気に対応してしまうやり方もあります。

ここまでいろいろと説明をしてきましたが、問題にしているのはあくまで認証の有無であり、求められればいつでも取得できる状況を作っておくことが大切です。また、経営戦略の上で、今が拡大期だ!となっている場合は、取得による信用度の向上を武器に取引先を拡げることは大変効果的です。認証の取得は決して悪いものではありません。状況に合わせて判断されることをおすすめします。